今週も好評の1000円スタート・オークションを開催いたします。終了日は10日(日)です。

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「浮世又平名画奇特」歌川国芳
 近松門左衛門作の人形浄瑠璃「傾城反魂香」が題材になっています。
「傾城反魂香」では狩野元信と元信を慕っている姫・銀杏との恋愛、大津絵画家の又平の描く絵の奇跡の数々が演じられます。又平は江戸時代初期の絵師・岩佐又兵衛がモデルです。
又平は、元信への恋慕から出奔した銀杏を家に囲うと、銀杏を追ってきた敵役の長谷部雲谷らは、又平の家に押し寄せました。 すると又平が描いた大津絵から精が抜け出して、敵を追い払いました。

英名二十八衆句「因果小僧六之助」 月岡芳年

兄弟弟子である月岡芳年と落合芳幾により慶応2年(1866年)から慶応3年(1867年)にかけて刊行された全28枚からなるシリーズ作品で、それぞれが14図ずつを描いています。作品の大半は歌舞伎などの芝居から題材を得ており、惨劇と血みどろを描く無惨絵を代表しています。
本作品に描かれているのは、江戸享保期(1716~1736)に活躍した盗賊・雲霧仁左衛門の子分・因果小僧六之助です。

 

 

 

 


太平記英勇傳 「坂井久蔵尚恒」 落合芳幾
 太平記英勇傳は太閤記に登場する戦国武将を題材にした国芳による大判全50枚、芳幾による中判100枚の大作シリーズです。
坂井尚恒は坂井政尚の子で父と同じく織田信長の家臣で、信長の主要な合戦の多くに参加して武功を挙げました。
本作品では姉川の戦いで討死する様子が描かれています。

 

 

 

 

「水滸伝 景陽岡 虎退治」 三代目歌川国貞
水滸伝に登場する武松は放浪の旅の途中で陽穀県にある景陽岡の峠に寄りました。
この景陽岡は人喰い虎が出ることで土地の者には知られた場所で、峠の下の居酒屋の主人は警告しましたが武松は本気にせず、非常に強い酒を十五杯も飲んだ後で峠を登り始めました。人喰い虎に出くわした武松は酔いが回りながらも、辛うじて虎を退治しました。
このことが広く世間に知れ渡ったことで武松は一躍有名になり、陽穀県の都頭に任命されました。後に梁山泊に入り、百八星の序列14位となりました。
本作品では武松の虎退治を演じる市川左團次が描かれています。

和本「廿四孝図会」葛飾戴斗
本書は『二十四孝』(大舜~山谷の24人)の略伝に、戴斗が挿絵を添えた絵本です。
著者の楠里亭其楽は江戸時代後期の戯作者で、姓は小林,名は貞,字は高悦,通称季六で、 別号に南里亭淇楽、南地亭金楽などがあります。

また画工の葛飾戴斗は葛飾北斎の門人で、初めは斗円楼北泉と称しましたが、葛飾北斎から 「戴斗」の号を譲られ二代目戴斗を名乗り、葛飾戴斗、玄龍斎戴斗と号しました。
北泉と称した時には『北斎漫画』二編の刊行に尽力しました。